もうご存じの方も多いと思いますが、2027年をもって国内での蛍光灯の生産が終了します。
これは、環境保護と省エネルギーの推進を目的とした国の方針によるもので、すでに大手メーカーも段階的な生産終了を発表しています。
現在、賃貸物件の共用部に蛍光灯を使用しているオーナー様にとっては、早めの対応が求められる重要なテーマです。
2027年、蛍光灯が生産終了!

なぜ蛍光灯の生産が終了するの?
蛍光灯には「水銀」が使用されており、環境への負荷が以前から課題となっていました。
加えて、LED技術の進歩により、蛍光灯と比べてはるかに省エネ性・耐久性に優れた照明が一般化しています。
そのため、政府もLED化を推進しており、国内の主要メーカーは蛍光灯および照明器具の生産を2027年までに順次終了する方針です。
物件オーナーが考えるべきこと
特に注意すべきは、アパートやマンションの共用部の照明です。
廊下、階段、駐輪場、ゴミ置き場、エントランスなど、夜間の安全性や防犯に直結する箇所で蛍光灯を使用している場合、いずれ以下のような問題が発生する可能性があります。
- 「同じ蛍光灯が手に入らない」
- 「交換部品が入手できない」
今は問題なく点灯していても、数年後に交換が必要になった際に対応できなくなる恐れがあります。
交換コストの増加

生産終了後は、流通在庫の減少により、蛍光灯の価格は大幅に上昇することが予想されます。
現在、蛍光灯を製造しているメーカーは3社のみ。
実際、蛍光灯の価格は2023年以降、すでに80〜90%の値上げが続いています。
今後、考えられるリスクは以下のとおりです。
- 蛍光灯の価格高騰
- 在庫不足
- 最悪の場合、交換不能
ただでさえ物価高が進む中で、蛍光灯の維持コストは今後ますます上昇していくと見られています。
これからも蛍光灯を使い続けるメリットは、ほとんど残っていないと言えるでしょう。
今すぐできる!オススメの対策

物件全体の照明状況をチェック
まずは、所有している物件のどこに蛍光灯が使われているかを確認しましょう。
LEDへの一括交換を検討
照明器具をそのまま使用してLED電球に交換できる場合もありますが、長期的な安心を考えると器具ごとLED対応にするのがオススメです。
この機会に、防犯灯や人感センサー付き照明への切り替えもあわせて検討するとより効果的です。
管理会社へ早めの相談・見積もり
弊社では、すでにオーナー様に向けてご案内を進めており、LED化への移行をサポートしています。
しかもLEDも30%値上がりしている状況なので、早めに切り替えしておいた方が良いでしょう。
2027年が近づくにつれ、需要の集中により工事の予約が取りづらくなることが予想されます。
今のうちに動くことで、スムーズかつコストを抑えた対応が可能です。
LED化のメリット
- 電気代の削減(蛍光灯に比べて消費電力は約1/2〜1/4)
- 長寿命(交換頻度が減り、メンテナンスコストも低下)
- 明るさアップで防犯性・入居者満足度向上
- 物件のイメージアップ(「しっかり管理されている物件」として評価されやすい)
まとめ
2027年以降、「照明が切れても交換できない」というトラブルが確実に増えることが予想されます。
「その時に考えればいい」では間に合わず、入居者からのクレームや安全面での不安にもつながりかねません。
物件の価値を維持し、安心・安全な環境を提供し続けるためにも、LED化は早めの対応が重要です。
まだ対策が済んでいない方は、ぜひこの機会にご検討ください。